【steam】2020オータムセールはおまえをしんのゲーマーにする鋼の大地だ
よくきたな。おれは逆噴射エイク郎だ。近頃はUKロックを聞くためにイギリッスで旅をしていたが、道中でAIアシスタントがやたら話しかけてくるへんなスマッホを拾ったところアルバトロスだかアルストロメリアみたいな軍人のコスプレしたやつらに検問で因縁つけられて留置場に連れて行かれそうになったりしていた・・・・
おれはイギリスといえば紅茶とかなんかスコーン、魚の揚げたあれ、パンジャンドラム、そろそろ7クラス全部を制覇しそうな同じ顔した女だと思っていた。
それは大きなまちがいだったようだ。いまのイギリスは、コスプレが流行っている。なぜだ?いまブリテンはモダンジャポニズムがアツい国なのか?たぶん、検問のやつらはミリタリ0オタクだったのだろう。留置場に連れていかれるときにドローンで車を襲撃してきたやつもガイコツマスクをしていたし、それからやけに変なかぶりものをした連中から親切にされたり、これはおまえ用だとかなんか言われてテング・オメーンを渡されたりもした。おれはもしかしたら50の祝福とかなんかの人だと思われているのかもしれない・・・スマホを拾っただけなのに・・・・
話を戻す。おれはsteamのソフトでおすすめのやつをなんかする記事をもはや定例化するくらい書いているし、周囲からセールのたびにMEXICOを供給してくるアレなやつだと思われているきらいがあるが、知ったことではない。おれは、ミスターSOICHIROのアツいシャウトに突き動かされて逆噴射構文をはっしゃしているだけだ。このへんなスマッホはボブ・アクリだか、バーバリーだかいうのがひたすらイングリッシュジョークを挟んできてテキストを書きづらいが、おれはとにかく好きなゲームのことを書く。そしてわからせていくつもりだ。
※記事のリスペクト元:[逆噴射聡一郎先生](https://diehardtales.com/n/n73ec21c8457b)
独特な観点からレビューをおこなう社会派コラムニスト。しんのおとこでありゲーマー。
No Man's Sky
おれはしばしば気がついたら海洋惑星にほうりだされていたりするくせがある。今回は宇宙のはて、名もしらぬ星に置き去りにされていた。あと5分めざめるのが遅かったら、すべてのせいめい維持装置が止まりカラカラに干上がって、ワンちゃんがくわえている白いやつになるところだった。ライムをしぼったコロナを一杯やりたいが、つねに摂氏56℃の熱波がおそい来るこの星に気の利いたリキュールはなさそうだったので、おれは代わりにそのへんの草からもいできたソジウムを危険防御システムにつっこんだ。
ノーマンズスカイはかつて、あんまりやることのないゲームだったという。おれはそのころを知らない。ちょっとまて、おれはいまそんなことより生命維持システムに入れる酸素を探している。あった。話を戻そう。やることがないというところまで話したか?待て。いまシェルターを建てているところだ。このクソあつい星で立ち話なんかしているとジャーキーになるぞ。で、なんの話をしていたんだったか?やることが多すぎて忘れた。
さて、かつてのノーマンズスカイはどうだったか知らないが、はつばい後精力的に続けられたかいはつのおかげで異常な量のコンテンツがおれのまえに立ちはだかっている。つい先週もバグフィックスのアップデートが入っていた。いま、おれやほかのトラベラーたちにはいくらでもやることがある。さしあたっておれはこのギュウギュウになったすし詰めの第9地区みたいなインベントリを拡張してなんとかしたいと思っているし、ペイロードが狭小すぎてグライダーもいいとこの旧式うちゅう船もどうにかしなければならない。
このゲームは何をするゲームかと言われると、しょうじきおれは困る。先にいったとおり、やることはいくらでもあるからだ。それぞれ物資の需要がことなる星系をまたにかけて商人をするのもいいし、気に入った星にコテージふうの住居をつくるもよし、クエストボードを追って宇宙の中心をさがしにいってもいいし、知らない星の鉱脈をほりおこして穴だらけにしたり、交易所のかたすみにかってに基地を建てて土地の所有権を登記してもいい。おまえがなにをするべきだと選び取るか、それだけだ。
宇宙という無限のMEXICOが、いつでもおまえの上に広がっている。
Moonlighter
ひとのものをとってきて売ったりしてはいけない。だがダンジョンのものをかっぱらって売るのは合法だ。
どこかなつかしいニンテンドーのアトモスフィアを漂わせつつも、アートワークやドットの描き込みはそれに匹敵するか越えそうなすさまじい出来栄えのアクションゲーム。それがMoonligherだ。
いわゆるローグライト系のアクションゲームなのだが、このゲームではダンジョンでかっぱらってきたものにすきな値段をつけて売ることができる。しかしこの売るという行為が・・・なかなかどうしておもしろい・・・・。売買システムはそう複雑なものでもないが、大体どのあたりまで値を付けられるか探ったり、高いものがたくさん売れたりするとなにか原始的な興奮がたちのぼってくる。
インベントリにガツガツアイテムを詰め込みつつ、もっとほしい!もっと売るものがほしい!と欲張りまくり、たいていどうにもならない難敵にでくわしダンジョンから強烈なビンタを食らって放り出されボーゼンとする・・・・。うしなったアイテムを嘆きつつ、懲りずにまたダンジョンにとつげきする。そして手に入れたものを売りさばき、そのマネーでさらに強力な装備をつくり・・・・そんな中毒性のサイクルが見事に完成している。
ほっこりした見た目ながら、なかなかどうして内容は食わせ者でたのしめる。おすすめだ。
West of Dead
1888年。リヴォルバー、ライフル、亡者ども。
ここはワイオミング、サルーンの外は煉獄だ。
おれはこのゲームのPVを見て、いてもたっても居られなくなった・・・・これこそがMEXICO・・しんのおとこのクォータ0ビューだとしか形容できない。ひくく唸るような主人公のボイスは、どことなくふしぎな知性を感じさせ、あゆんできた人生ならぬガイコツ生を思わせる・・・
ゲームを始めると、記憶のないガイコツ頭の放浪者となって、ウェンディゴどもを蹴散らしながらこの世ならざる荒野の地を進むこととなる。
このゲームは、お世辞にも親切だとはいえない。なにもかもチュートリアルに毒された温室育ちのこしぬけは酒場を出て5秒もたたずたちまち死んでしまうだろう。画面は全体的にアマゾンズのように暗い。いくらでも連射できる銃などない。ライフルは一発ずつ弾をこめねばならず、リヴォルヴァーにスピードローダーなどという予測変換じみた軟弱なものもない。ローディングゲートと一握りのロングコルトとおまえの指、それだけだ。
BANG!BANG!BANG!撃ち尽くしたら物かげに隠れてさっさとタマを詰めろ。間に合わなければおまえの魂が詰められるだけだ。
主人公に首がなかったり、ステータス値の伸ばし方でプレイごとのキャラビルドォーを考えるあたりはDead Cellsを思わせるところもあるが、このヴィジュアルと弾込めの緊張感はローグライトにおいてほかにない。なにより台詞まわしがハードボイルドでウィスキーがほしくなる。そうゆう乾いた空気やビリビリするようなたたかいが、ここにはある・・・。
West of Deadでさまよえるたましいとなり、しんのおとこをめざすべきだ・・・・。
Orangeblood
キッチュでポップでバッドアスなベイブはすきだろうか。おれはすきだ。出どころがろくでもない金と粗悪なデッドコピーライフルを握っていたりするとなおよい。
沖縄周辺の洋上プラントを違法に建てまししまくった多国籍なアウトローのたまり場「ニュー・コザ」を舞台に、バスケ用タンクトップを着古してかるく3日は風呂に入ってなさそうな殺し屋やジャンプ漫画からラッパーに転向したアラレちゃんじみたDJが野望のために暴れ倒すRPGだ。
ざんねんながらこのゲームにロープレとして卓越したものはない。こういうとすぐにうらなり野ろうどもがむらがって、「いまのインディーズはボリュームやアイディーアがあって当たり前で、なんか新規性がスゴイでなければいけない。そうでなければうんぬんかんぬん」などとまやかしをふき込んでくる。そうゆう空虚なことばにながされたあほが歳をとり、ヨソから記事を丸パクして利益をあげようとするせこい企業系ゲームサイトでうだうだとPV数に貢献しながらあたまのなかの理想のゲーム像と作品をくらべていつまでも答えの出ないいちゃもんをつけたり、ゲームをたのしんでいるストリーマーたちにネタバレコメントをおくってニヤニヤするだけのむなしいそんざいになり、いつのまにか冷え切っていた生涯をかかえながらひとり寂しく死ぬ。それはぜんぜんイデア(ほんしつ)ではない。おれはなんといっても細かいアニメーションやドットの打ち方や人命の軽さ、台詞などに作者の「スキ」を感じる。そうやって作られたそうさく意欲の原液みたいな作品は、たとえビッグタイトルと並ぶボリュームがなくても、惜しいところがあったとしても、やはりインデーィズのアツさを教えてくれる。すきなものにアツくなることこそが人生のガソリンだ。そしておれもそうゆう荒々しいのがすきだ。ブラックラグーンとかデストロ246とかな。
ほんかくてきなものではないが装備品にハクスラ要素も含んでおり、いい装備を手に入れたときには喜びもある。とがったセンスをKAWAIIで包み、小粒ではあるがたったひとりで一本の作品に仕上げた手腕は称賛にあたいする。荒削りだが、おれはこういう作品もすきだ。
Enter the Gungeon
GUN・・・・それはしんのおとこには欠かせない武器だ・・・。この2Dアクションゲームには、そんなGUNが無数に登場する。これはつまりしんのゲームであるということだ。
プレイヤーはひとクセあるキャラクターたちから操作する冒険者を一人えらび、「過去を始末する銃」をさがして銃の迷宮「ガンジョン」へ潜る。敵の弾をかわしてより良い銃をさがしながら、下へ下へと向かっていく。
しかしここで重要なのは、ガンジョンで銃だと判定される基準がやたらガバいことだ。手紙を発射するポストが銃あつかいされているのなんかはまだいいほうで、さいあくの場合カタチがなんとなく銃に似ているからというムチャクチャな理由でアルファベットのrを握ることにもなる。(ちなみに放たれる弾丸も英単語だ)
しかしGUNはGUN・・・・撃って、敵がたおれる。それでよい。しんのおとこはマチェーテでもカランビットでも使いこなす。GUNに貴賎なし。ただ「さすがにえんどう豆をはっしゃするピストルは豆鉄砲すぎやしませんかね・・・」と思ったら、ダンパーという箱のなかに銃を2丁入れることでほかのGUNに変えることもできる。その結果Tシャツを撃ち出すふざけたランチャーや、まだ鍛造してる途中でつくりかけの銃を使うことになったりするかもしれないが・・・・
ちなみにこれだけ銃の定義がガバガバなガンジョンだが、剣などの近接武器を持ち込むとむちゃくちゃおこった迷宮の意思に呪われる。おれは迷宮そのものがいちばん迷走している気がしてならない。
銃をあつめるやりこみやガンジョンの探索など繰り返しあそべる要素がありつつも、1プレイあたりは1時間~2時間くらいで終わるし非常に安価なゲームだ。
いじょうだ
ゲームを選ぶとき、とくにセールでまとめて買うときはついつい雑な選び方になってしまうことがある。それはしかたがないことだ。好評価レビュウーの割合やメタクリッティックばかり見てカートにほうりこむばかりになってしまうこともあるだろう。安全なえらび方だ。だがゲームとはそればかりだろうか?おまえもかつては、「点数ばかりでひとを判断するしゃかいは、ファックだ!」そうおもっていなかっただろうか?
どうしようもないゲームもある。なかには資金のロンダリングに使われていると考えられる粗悪ゲームや許諾をとらずにイラストを無断利用したパズルゲームで金を取ろうとするタルサドゥームもいる。だが、それを避けようとするがあまり本当はビビッときたのに見て見ぬフリをし、点数や評価のせいにして名作を埋もれさせ、いつのまにかおまえの感性もホコリをかぶっていく・・・・。セールのいまだからこそ、じぶんを信じることを思い出せ。かしこく選ぶのもいいが、おまえがすきなゲームの世界すら他人の評価だけにたよりきってはならない。アツくなれ。ダメ元でいけ。おれはおまえたちゲーマーをアツくするために毎シーズン逆噴射している。
おれがここに挙げたゲームはもちろん自信を持ってリコメンドォーしているものだが、ここにないゲームたちもおまえを待っている。セール会場につっぱしり、思う存分おまえのスキを逆噴射してくるがいい。
いじょうだ。
(逆噴射エイク郎)