12garage

主にゲームと映画についての雑記。

執筆後記 もしくは寄せ集めのブルース

f:id:AKLO:20201229215155p:plain




"要するに食い物を選ぶときは、よくよく考えて選ばないといけないってことだ" ― スパイク・スピーゲル



 Chippin' inを聞きながら考えていたが「岸辺露伴が似合う」という表現はなかなか扱いが難しい。高橋一生は間違いなく岸辺露伴が似合う男だ。すばらしい。しかし岸辺露伴というあきらかヤバい男を「あんたに似合ってるぜ!」というのもやや度胸のある表現なのかもしれない。つまり正しくは「岸辺露伴の役がうまい」と言ったほうが無難なのではないか?という結論におれは達したのである。





この記事を書く意味は?



f:id:AKLO:20201229220736j:plain



ない。
あるいは黒いケツ穴。

 はじめに言っておこう。この記事を読む必要はない。ケツ穴だ。おれも書く気はなかったし、同じネタを延々とやるのはチンポだ。そしてこの同じネタをやるのはチンポだというトガタの話をおれは二回している。チンポがふたつでダブルチンポ、だからキンタマが4つあるのかもしれない。


12garage.hatenadiary.jp


12garage.hatenadiary.jp


 おれはあれだけブチかましておきながら執筆後記とかいうものを書いてごちゃごちゃと言い訳してあとを濁し続けるのはかっこ悪いなと思った。しかし、おれの記事についているブコメやコメントに目を通していると確かに納得する指摘や、光るものがある。おれ自身、自分の記事に明確な欠点があることもわかっていた。
 そして考えてみれば、おれ自身が書いている記事自体サイバーパンク2077の評価に誠実さを求めるものだ。他人に対して誠実さを求めるやつが「あーあーめんどくせえやつがなんか言ってるぞ」とか言いながら無言で耳塞いでていいのかといえば良くはない(まあおれも人の子なのでめんどくせえなと思うことには思っていた)。グダグダ書くのがかっこ悪くても、やはりせっかくいろいろ考えて書いてくれたコメントに何か返してみたり記事の瑕疵を見直すのは必要な手続きだろう。しかし元の記事をコソッと修正するのは余計良くない。自分が不十分だったり間違ったことを消してなかったことにするのもなんか微妙だ。正直言ってダサい。
 そこでこの執筆後記としてコメントやらで突っ込まれた部分にレスポンスし、それを記事に付記しておくのが良いだろうと思った。そうすれば自分なりに納得できる体裁になるだろう。また、純粋にサイバーパンク2077のみを語る記事にはならないのでサイバーパンクのタグも外しておく。

 ただ、おれは許しを請いひざまずいたり、平身低頭ハイそうですねと同意しまくったり全部のコメントを拾い上げて返答するつもりはないのでそれが楽しみで来た人はこのへんで帰ったほうがいい。あくまでレスポンスだから譲れないところはおれも自論を述べる。当然反省すべきところは反省して今後いい記事をかけるよう参考にするが、たぶんそれ以上におれの跳ねっ返りにムカつくだろうからここを読むよりウィンターセールを覗いたほうが絶対に楽しい。とどのつまりここはおれがおれなりになんか誠実にやったなと思いたいだけの自己満足やりたい放題記事だ。見出しで言ったとおり黒いケツ穴に過ぎない。ケツを見たいかどうかについては個々人に任せる。


 ちなみにこれはおれのオタク生活の先輩にあたるスカトロ好きの友人から教わった知識だが、アナル(anal)とは形容詞なのでブラック"アヌス"(anus)が用法としては正しいらしいぞ。アナルワームの場合は「肛門の - イモムシ」なので問題はない。明日から使ってくれ。


レスポンス

  • steamのプレイヤー数を「世界でいま流行っているゲームの一覧」と呼ぶのは乱暴では?

  • CD Projektが海賊版を売っていた件について

  • 世間の評価が高いからって個人の感想にまで圧力かけてくるからゲーム感想個人ブロガーが減って袋叩きを扇動するまとめが残ったんじゃないのか

  • メディアの事前レビューで前世代コンソール版をプレイさせず隠した事でメディアが敵になったのでは?

  • 単体でサイバーパンク2077のレビューを書いてほしい

  • ゲーマー日日新聞について

 探して読んできてこれは、と思うものを簡単にいくつか箇条書きにさせてもらった。



steamのプレイヤー数を「世界でいま流行っているゲームの一覧」と呼ぶのは乱暴では?

 これはそうだなと思った。自分としてはかなりざっくりやりたかったのでsteamの同接数を持ってきたが、結果ほかのプラットフォームや配信サービスを考慮していないのは短慮だった。またプレイヤー人気で言えば一番紹介するべきだったLoLのようにプレイヤーの数が多く独自に提供ルートを持っているF2Pとかがすっぽ抜けていたのもあとから反省していた点だし、流行っているゲームという解釈にブレを残してしまったのもよくなかった(流行っているというのをおれはたくさんのプレイヤーに支持されて遊ばれているという意味で使ったが、人によっては時節ごとに切り替わるトレンドという意味合いで解釈するだろうという考慮が足りなかった)。それをコメントで指摘してもらえたのは記事を読んでくれている人の目にも留まるだろうしありがたかった。自分の頭の血の昇り具合を反省すると同時に指摘に対してお礼を言いたいコメントのひとつだ。

 このついでにおれの記事に欠けていた部分の補足説明をさせてもらうが、ValveがやってるsteamのほかにPCゲームを販売しているプラットフォームとしては(この話題ならいの一番に説明するべきだったが)ちょうどサイバーパンク2077の開発元のCD projektが提供しているGOG、UBIのUBI Storeとかエレクトロニック・アーツのOrigin、ゲームを売った利益からチャリティーに寄付をしてくれるHumble Bundle、まあちょっと最近リンゴ絡みとかで色々あるEpic、キラータイトルとしてWoWやdiabloやハースストーンを輩出したBlizzardのBattle.netなどがある。(ほかにもあるんだろうが、おれが思い浮かぶところだとこのくらいだ)
 こういったプラットフォームはゲームを売るだけでなく、たまにゲームを無料配布してくれたりするので気になったらインストールしてみるとお得だ。ただゲームタイトルを囲い込んで自分のところでだけしか売らせないように独占契約を結ばせたりすることもあるので、そこんとこはちと難しい問題もある。Exodus……

 ゲームを手に入れる手段でいうとほかには鍵屋というのもあるが……。ここは個人的に微妙なのであんまり言及しないでおく。

 他媒体についても一応紹介しておくとスマートフォン向けにapp storeGoogle playがある。またゲーム機ではPS Store、MyNintendoStore、MicrosoftStoreなどがある。残念ながらおれはSwitchと箱を持ってないので詳しく説明できないが、ゲーム機ごとにストアがあると考えていい。
 さらに一風変わったゲームの遊び方だとストリーミングというやり方もある。ここについてはおれも深く知っているわけではないので軽い説明ですまないが、サービスに加入することでゲーム機や高性能パソコンがなくてもクラウドを通して最新ゲームが遊べるというものだ。

 こういった様々なプラットフォームでゲームが提供されている。ものによってはゲーム機の製造元と専売契約を交わしていて特定のゲーム機でしか売れないゲームなどもある(GOTYを獲ったThe Lust of Us Part 2などがその代表的な例だろう)ので、売れているがプラットフォームの縛りがあってほかのものではできないといったタイトルもある。

 そういうところを含めると、急くあまりちゃんと言及しなかったおれが悪かったなと思う。

CD Projektが海賊版を売っていた件について

 これについてはおれとは捉え方が逆の人だなと思った。あと細かいことだが"CD Projektが"海賊版を売っていたという言い方もおれと見解が異なる。この見出しだと説明の仕方がフェアじゃないのでおれのほうでいくつか資料を添付させてもらおう(といってもググればすぐ出てくるものだが)。


www.famitsu.com


1zatsu.hatenablog.com


 まあ資料を読んでもらったほうがいいのだが、要約すると創設者マーチン・イヴィンスキとミヒャール・キシンスキが学生時代に海賊版ゲームを売っていたが(このときのポーランドでは著作権法がないので特に彼らを罰する法律はない)、自分たちで「海賊版を売るのはどうなのか?」と考え正規ルートの開拓のために作ったのがCD projektになる。つまりみみっちくいうとマーチンとミヒャールが海賊版を売っていたことはあるが"CD projektは"無い。

 というよりむしろ逆で「海賊版をなくしていくために」わざわざ彼らが足を洗って作ったのがCD projektになる。まあ洗うと言っても著作権法のなかったポーランドの情勢を鑑みると彼らの罪もモラル的なところで、個人的にはなんとも言えないところだとおれは思う。
 その後CD projektは四苦八苦しながら許可をとってなんとか翻訳した正規版を流通させようと努力し、次第にゲームを作るようになっていった先に今日の開発者としてのCD projektがある。だからおれは記事中でも"CD projektを"マジのゲームクリエイターだと呼んでいるし、金をもらってゲームを作っている仕事人のことに言及している。

 おれが好意的解釈に寄っているというのは確かにわかるところもあるが、創設者二人のマーチンとミヒャールの過去を非法治主義的にしつこく問い詰めて裁きたいとか、CD projektになったあとも海賊版を売っていた資料があるという人なら、おれに食ってかかるより別途専門的に記事を書いてもらったほうがいいと思う。それはそれで主張としてはいいものになるし、おれも読みたい。
 法律がなければゲームをコピーして売るのを放置していてもいいのか、という問いについてはまた一本記事がかけるくらい深い問いになってくるのでおれは是非をつけるのをやめておくが、エミュレータとROMという真っ黒なものを子供から大人まで横行するサマを長らく許していた(あるいはこれを読んでいる人の中にももしかしたら……)おれたち日本人が糾弾するにはちと背筋にゾワッとくる話題ではある。


世間の評価が高いからと個人の感想にまで圧力かけてくるからゲーム感想個人ブロガーが減って袋叩きを扇動するまとめが残ったんじゃないのか

 ブコメでめっちゃ伸びていたので拾ってみたが、ちょっと理解するのに時間を要した。これは別に煽りとか挑発ではなく。
 晒すつもりじゃないんだけど本気でわからなかったので原文を引用させてほしい。

ドス?知るか!自分がプレイしてつまらんと思ったらつまらんって書くわ。世間の評価が高いからって個人の感想にまで圧力かけてくるからゲーム感想個人ブロガーが減って袋叩きを扇動するまとめが残ったんじゃねーの?


 文意がちとわからなかったのでおれなりに再構成させてもらうと、「つまらんならつまらんと書く権利があるし、まとめが増えたのはブロガー叩きが酷かったからだ」というところなのだろうか。すまん、おれが勝手に咀嚼したので原意が損なわれているかもしれない。それだったらごめん。

 まずおれの記事をよく読んでもらうとこのくだりがあると思う。

しょうもないことを書いて外野から正義ヅラするやつがいるなら、それに反論する記事を書いたっていいはずだ。

だがいい加減なことを言えば、自分だって叩かれても仕方ないという自覚が足りない。

べつに話題の何かについて話すために知識などいらない。ただ何かを叩いたり非難するなら、ちゃんとその業界の相場や事情については理解しておかなくてはならない。

作品を叩くならおまえの後ろにその作品のファンがドス呑んで立ってると思え


 気に触ったのはこのへんなんだろうか。あと、最後のたとえに過剰反応してしまったのか。
 おれはヤフーコメントに反論する記事を書いている。おれはおれとしておれの考えている意見を述べさせてもらっただけだ。特に書いちゃいけないし喋ってはいけませんよというようなことは書いた覚えがない。これは徹底して最初から最後まで、どんだけ頭に血が昇ってもコントロールして貫いた部分なんだが、「書いてもいいけど相手のことをいい加減な覚悟で辛辣に言うなら自分も言われるぞ」というところは一貫させたつもりだ。もっとも、おれがいまブコメで指摘を受けていることに対して耳が痛いのもこれを自分で書いちゃったからなのだが……


 あと、インターネット上にまとめが増えた件に関しては個人ブロガーが叩かれたからというより、楽に結果にたどり着きたい検索者側の需要や、アフィリエイト報酬目当ての乱立や組織的なSEO対策、炎上マーケティングのほうが主な理由なんじゃないかとおれは考えているので、なんかやっぱりそこの叩きが原因で個人ブログがというのもよくわからなかった。

www.optimizer.co.jp
 そしておれの例の記事もこの文脈に立脚して書いてるので、「叩きに怯えた個人ブログが減ったからまとめサイトが増えてまとめが煽るようになった」という主張は根底的に違うインターネット史観っぽいのでちょっとなんか、理解できなかった。たぶん個人ブログが叩きに怯えずに(?)叩かれず(?)生き残っていてもそこまでまとめサイトを抑止できていなかったと思う。というか個人ブログをもっと丸パク転載してさらに勢いを増してたかもしんないねというのがおれの見立てだ。
 まあもっとも、これはこの人の言いたいことをおれが勝手に解釈して言ってることなので、おれがこの人の真意からズレて変なことを書いているのかもしれない。だとしたらすまないというほかない。

メディアの事前レビューで前世代コンソール版をプレイさせず隠した事でメディアが敵になったのでは?

 これはちょっとわかるところがある。半分うなずきたいところだと思う。

automaton-media.com

 100%真っ直ぐにCD projektの言うことを信じるなら「注意を払うべきだった」と言っているので旧世代機でのデモがなかったのは単純な手落ちとみることができる。ただおれもそこまで純真無垢ではないので額面通りの意味ではないだろうなとは思う。疑念の余地がある。

automaton-media.com

 "ゲームは完成していてプレイ可能な状態"というのもまああながちウソではないが玉虫色の答えで、多少CTDしたりテクスチャの読み込みが遅くても「プレイ可能」をどのくらいのレベルに置くかでこれも通ってはしまうと思う。
 三回も延期したことを考えると、ベースはもうできていた上で限界ギリギリまでコンシューマへの落とし込みをやっていたんじゃないだろうか。その過程で作り途中のデモを出すことができなかったんじゃないかと思われるし、また現場からは最適化に更に時間がかかる兆候が出ていた。

automaton-media.com

(なんかautomatonの記事ばかりになっちゃったが)

 ただ「隠した」というと……そこまで断定するのは危険じゃねえかなと思う。これからそのへんがまさに訴訟で明らかになっていくことだし、おれはそこで意図的に隠したという前提をもとに書くのは時期尚早だと思う。なんかみんな隠したっていう前提で喋ってるけど……。

 まあ現場からイエローサインが出ているのをきちんと汲み上げられなかった意思決定層やマーケ担当に問題があるのは言えると思うし、おれもそう思う。でも、軽々な覚悟で(おれがカチンと来た表現なら"ソシャゲ感覚"で、といったところか)アプデ前提として開発者がなあなあにしてきたのかといえばおれは違うと思うし、ブコメにもあったが後出しでアプデだけやるつもりなら延期なんかしてないだろうというのも真だと思う。
 結果だけを見るとちょっと前のオープンワールドゲームよろしくバグとフリーズが発生したわけだし、そこが許せないという人がいるのも分かる話なんだけど、そこから拡大して作る側にやる気がなかったとかストーリー部分に踏み込んで駄作どうこうという話にまぜこぜにすんのは違うと思う。

 あと、これを言うのもあれだけどおれがWIREDの残念な記事に反抗した記事を書いたとおり、正直ライターの質としてあんまりにもあんまりでしょうみたいな人に書かせてサイバーパンク2077の話題性に粗製乱造で一枚噛んでひと儲けしようとしているメディアがいるのは否めないし、急に出てきて自分からゴドウィン点に達しちゃった某雑誌みたいに意図的な過熱報道をやってるところもあるしで、どのメディアも注意深く見守る必要があると思う(もっともさっきからリンクを張ってるAUTOMATONもそうなんだが)。

 ただ、おれがCD projektに寄りすぎで中立ではないというのは確かにそうだ。おれはファンだから元から中立のつもりで書いたつもりはないが、フォローするばかりでなく起きたこと自体を注視していくべきだという意見は素直に受け取らせてもらう。もっともなことを言われておれも少し頭が冷えた。


ちょっと休憩


 さて、そろそろ文を読むのにも疲れてきた頃だろう?

 このへんでいったん読むのを止めるか、体操してリラックスするのもいいと思うぞ。おれも書いてて疲れてきたしな。
 暖房に灯油を継ぎ足したり、加湿器に水を足したり換気したほうがいいぞ。読んでて気が滅入る記事だろうからBGMも用意しておいた。






単体でサイバーパンク2077のレビューを書いてほしい

 これはブコメではなくツイッターから拾わせてもらった。そうだな……。そうだよな。まあ言われてみて確かにおれの感想を起点にしてから書いたほうが今回の流れ的にはより親切だと思った。

 怒るばかりではなく、好きな作品についてちゃんと良さをアピールするべきだというのはそのとおりだ。おれが記事の中で「好きなことに熱くなれ」と激したことを思えば、その指摘には全面的に納得するし、済まなく思う。

 ここで少し書かせてもらうとすれば、おれから見たサイバーパンク2077の良さはVの中途半端さにあると思う。彼がチンピラの成り上がりだということだ。メジャーを夢見ていたらひょんなことからArasakaのお家騒動に巻き込まれてパンク野郎が頭に同居してしまい、その関係でビッグネームと絡んでいくという筋書きだが、これはニューロマンサー冒頭でどうしようもないヤク中に過ぎなかったケイスと重なる部分がある。ちなみにVという主人公に最初からある程度のバックボーンがあることを人によってはあんまりいいように思っていないようだが、半生が決まっていながらもその後の人生をどう生きるか濃密に決めていける点でニューベガスの運び屋っぽくもあり、オブシディアンを思わせるような作り方が個人的には好きだな。
 またどいつもこいつも登場人物が信用できるかどうか怪しいというところもたまらなく好きだ。ライフパスでノーマッドを選択してジャッキーと出会ったときの顛末も最高だった。あいつ最初から上手くいってたらVを裏切る気だったからな。そしてそれを正直に言っちゃうジャッキーも好きだ。非情になりきれない甘さとお茶目さが同居している。だからナイトシティではやっていけなかったのだが…… フィクサー連中についてはWIRED絡みの記事でも書いたとおり、コーポからの盗みを指示するなど間違いなくシロではない連中でありながら、「娼婦をいためつけるスナッフビデオ(スナッフBDのほうが正しいな)を作るクズ野郎をブチのめしてこい」と依頼を出して来るその人間性がどうしようもなく愛おしい。
 またジョニーのパンク野郎っぷりも好きだ。おれはこう見えて何も考えず安易に反体制のスタンスを取っておけばいいというヒッピーみたいな連中は嫌いなんだが、ジョニーが過去Arasakaやコーポにされたことに対して怒っているという動機の裏付けがあることや、発言に行動がともなっている(ともなっていた)ことが彼自身に肉付けをしている。無論キアヌでサングラスしててcv.森川であることが好きというのもある。キアヌには復讐者が似合う(復讐者の役がうまいと言うべきか)。relicの中でフラットラインよろしくコンストラクト状態だったことも面白いし、最近の作品で言えばニンジャスレイヤーのナラクめいてVにウィズインしているところも好みだ。逆に言えば、「彼が彼らしくありすぎるためにVに憎まれ口を叩きプレイヤーを不快にさせ、その後の選択肢を考えさせる」という挑戦的なキャラ付けもされており、彼を嫌うということができるゲーム構造もなかなかイケている。だからジョニーのことが好かんという人の気持ちもめちゃくちゃ良くわかるし、だよな!と思ったりもする。
 ゲームシステムもRPGに則ったステータス値・Perk性になっており、悪く言えばFPSのアクション性に噛み合ってなくて古臭いが(おれもそう思うところはある)、よく言えばステータスの割り振り方に対応して攻略ルートが増えたり会話選択肢が増えるためロールプレイしていて楽しい。ここについてはFalloutに似通っているというかほぼロープレ系アクションの焼き直しではあるが、サブクエストをやったりしていると建物内でFalloutよりさらに高頻度でステータスによる攻略ルートの分岐が起きるので、このへんの作り込みに関しては評価できる。サブクエストをクリアしていることで会話に特定の選択肢が発生するというあたりもなかなかすごいところだ。こういった点が作用してプレイヤーそれぞれの選択にフィットした物語体験を提供してくるのは魅力だと思う。

 ただおれも100%いいゲームだとは思っていない。おれはあんな記事を書いてきたとおりPS4版を買った当事者でもあるので、バグの多さや最適化不足も否めない。PS3でニューベガスやバトルフィールドシリーズ(とくに4とかハードラインはすごかったな。我ながらよくあの状態でやってたと思う)をやってたりしておれはもうとっくに無法地帯に慣れっこというかもはやスペック不足に対する神経が麻痺しているのでそこまで気にならなかったが、たとえば全体的にテクスチャの読み込みが遅れていたり、カタナで首を跳ね飛ばすフィニッシュムーヴが滑らかでなく先に首が飛んでから振り抜くモーションが入ったりと、見ていて気になる部分はあった。
 ただかばうようなことを言ってしまうのだがPS4エックスボックスoneもはや世代交代寸前のおじいちゃんゲーム機であり、7年近くこの仕様で戦ってきたのでさすがに無理はある。もちろんそれを考慮した上で現世代機版に最適化して売れというのはおれも大いに同意するところだが、先程触れたPS3PS4の過渡期のころのBF4よろしく、ゲーム機のスペックがキツくなってきた時期に街中のネオンやオブジェクトを全部盛りで滑らかに動かせというのは厳しいところだろう。さらに難しいところが次世代機のPS5やエックスボックスseriesSで遊ぶにしてもそれらが品薄すぎて抽選で売られているというような状態なので次世代機をアテにしたゲーム体験を提供しづらいというところもある。
 これはあくまでおれの見解であって他の人の意見にケチをつけるわけではないが、延期を繰り返したせいも確かにあるが一番ゲームを作って売るのが難しい時期に当たっちゃったな、というのが個人的な見立てであり、だからおれがこんなにもサイバーパンク2077に同情的であるという部分はある。もっとも、結果論だけで言ってしまえばもっといいものを出してほしいという人の気持ちもわかるところはあるな。

 いい点悪い点についてもっと色々書きたいところではあるが、もうそろそろ文字数がヤバいことになってきたのでこの辺にしておく。


ゲーマー日日新聞について

 どうしておれがそんなにゲーマー日日新聞に肩入れしているのかという意見が結構あったのでその理由を書いておく。
 先に言っておくがこれは個人的な思いも多く含まれているので、隙自が嫌いな人やおれの考えなんぞどうでもいいという人はこの見出しをさっさと飛ばしていい。たぶん面白くない。

 おれがcp2077について書いた最初の記事にもあるが、おれがゲーマー日日新聞を本格的に信用したのはDDLCの一件があったときだ。
 このときに詳しくソースを探したり、まとめサイトの記事に対して懐疑的であったメディアというのがほとんどなかったなかで、きちんと前後関係を整理して記事にまとめ上げたのがここだった(ほぼ同時にねと○ぼも記事を出してはいたが、ツイッターの動向を書いた短評だった)。もともとsteamのおすすめゲームを紹介するエントリで目にしていたまた、DDLCについて実際にプレイした上で評価しているし、内容についてきちんと精通しているから信用したというのもある。

 当時……当時といって振り返るにはだいぶ最近だが、本当にひどいものだった。なまじDDLCにショッキングなシーンがあったこと、そして怖いゲームだと思われていたので「ゲーム自体は怖いからやらないが、DDLCの話題に乗っかりたい」というような人もかなりおり、リテラシー的に惨憺たる有様であった。そんななかでおれもほんの微力ながら足掻いてみたりモニアフの関係者が奮闘したりしたのだが……まあここで語るには趣旨がズレるのでこの件はこのへんにしておく。

 もちろんゲーマー日日新聞がnoteに移行しつつあり、最新の記事は購読しないと読めないという件についておれが説明しなかったのは本当に言葉足らずで申し訳なかったし、変に記事がウケてしまったせいで先方に迷惑を掛ける部分に関しては誠に申し訳なかった。


 ただ、アンテナがズレているとか言われた件についてはおれも多少ムカついた。
 たとえばこんなことがあった。ある人がおれがゲー日を引用したことについて大層おカンムリでチクチク文句を言っており、なにか記事を書いてやろうと息巻いていたのを発見した。それはそれでいいと思ったし、期待していた。物腰ややっているゲームからしてもヘビーゲーマーっぽく、きっと質のいい情報ソースや業界研究に目を通しているに違いないと光るものを感じた。むしろおれとしては「これは……おれよりずっといい記事を書いてくれるんじゃないか?」と期待する面もあった。

 ところがその人はあろうことかゲ○スパの記事URLをpostすると、「これこそを読みたかった」と言い始めたので、おれはそのまま椅子から転げ落ちた。ゲー日について良し悪しを言及しておきながらゲム○パを………。おれは肩の力が抜けへなへなとへたり込み悲しみに暮れた。自分の激情にまかせて記事を書いたせいで、ひとりの良きゲーマーを狂わせてしまった。おれのこの頭からアクセラじみたスカラー波が出ているのかもしれない。アルミホイルを額に巻いてさめざめと泣いてしまった。


 いちおう、この記事自体は悪くなかったことについて言っておく。おれの記事をもしかしたら目を通していたのか、おれのまずかったところを同じ轍を踏まぬよう書いていたのかもしれない。書いたあとの態度含め、ライター氏個人はとても誠実だし、好き嫌いという観点からも好きな部類の人だ。
 あんまりゲ○スパにPVをやりたくないし気が狂うほど嫌いなのだが、いい記事を紹介しないのももったいない。例の人とおなじことをするのも癪なのだが、ライター氏に罪はないのでひとつここはおれの信条を曲げてURLを貼る。


  www.gamespark.jp


 ゲームのなかでインタラクトできるものが、よりリッチであってほしかったという要旨についてはなるほどと思った。たとえば露天でラーメンを食べるとき、ショップ画面を開いてラーメンを買うのではなく、椅子に座ってラーメンをすするモーションが欲しかった……というようなことだろう。おれはそれについては首肯するところがある。cp2077が「ふたつで充分ですよ」で有名な映画ブレードランナーを意識しているのはPerkの名前などからもわかるとおりで、であればモノを食ったりインプラントを移植したときの描写をもっと贅沢にしてほしいというところはわかるところがある。わかる。ライター氏の愛情が激しく伝わってくる。
 またサブクエストをプレイしたときにその前の文脈を無視してジョニーが話しかけてくるあたりも指摘していたところは、細かいポイントだが素晴らしい目の付けどころだと思った。これはおそらくダイナーに行ってジョニーと話すメインクエストをせず、そのまま街に出て露天に行ったときに生じたサブクエストのことを言っているのだと思う。ここに(ムービーか何かで)ジョニーと和解するまでの強制的な導線をつけるか、険悪なバリエーションがほしかったというのは慧眼だ。ちゃんと言いたいこと言ってロックしてるライターだ。


それだけに、どうしてゲム○パなんだ………という失意が色濃く出てしまう。

dic.nicovideo.jp


 ゲム○パが広告収入を得ながらゲハ煽りをしまくっていたり無断転載したり改変するアレなサイトってことくらいはおれにケチつける程度のしっかりしたゲーマーなら知っているべきだと思っていたが、結局のところおれにいろいろ言うくせにおれ憎しゲー日憎しで冷静さを失ってゲ○スパの悪行に但し書きを入れなかったのはあまりに惜しい(ゲ○スパがちょっとよろしくないサイトであることに触れてたら別だったが)。あんまり個人攻撃をするのは良くないのだが、おれとて言われればそれなりには言い返させてもらうほかない。
 いや繰り返すがライター氏に罪はない。ゲ○スパに罪がある。ほかのもうちょっとしっかりしたサイトなら話は違っていたかもしれない。残念だ。



 とどのつまり、どういうメディアを読んでいるかにこじつけてポジショントークをやりたいだけの人が結構いるので、これからなんか無茶苦茶なことをやらかさない限りおれはゲー日を良いメディアだと考える点を曲げない。
 とはいえ、ひとつのサイトを持ってしてあれこれ考えるのも良くないというのもまた真理だ。なので、比較的おれが信頼しているサイトをもうひとつ貼っておく。

doope.jp


 ほかを下げてここを上げるというような意図はないのだが、いちおう紹介しておく。ここは比較的対立煽りなどはしておらず、よこしまな意図を感じないのでアテに出来ると思っている。ちょっと淡々としてはいるがあんまり過激なPV稼ぎにより過ぎてないのでおれは好きだ。
 もっとも、これ以上どこをあてにするかは自分で決めたらいいというのが本音のところだ。無論、おれの知らない良いサイトがいっぱいあると思う。そういうのを紹介してくれたりするとありがたい。


みんなで記事書いておれをぶっ潰そうキャンペーン

 記事の冒頭のほうでも触れたがおれ自身、自分の記事にまずかったところがあるという自覚はある。しかもおれが見たところでも「この人は絶対いい記事を書ける」と思う人がたくさんいることがわかった。


 そこでみんなで記事書いておれをぶっ潰そうキャンペーンを実施する。

 といっても難しいことは何もない。おれの記事を引用してメタメタに批評してもいいし、あるいはおれのことなんぞ関係なくcp2077について良し悪し問わず思いの丈を書きまくってもいい(というかそっちをおすすめする。そっちのほうが楽しい)。おれの記事を叩き台にして、「なんや、こんなもんが記事でええんなら書いたるわ」とどんどん書いてほしい。要はなんか記事を書くといいということだ。
 実際、すでにスクリーンショットを貼って気に入った場面を紹介する記事などを観測しており、おれはメチャ楽しく読んでいる。
 

  ただ、書くときにあんまり過激な言葉を使うとおれの今の状態みたいになるということは覚えておいたほうがいいと思う。おれはこれでいいと思ってるので構わないが、はてなの通知欄とか自分のブログのはてブ愉快なハジけたワンダーランドにしたくないならちょっとお上品に書くことをオススメする。



部屋を掃除してあったかくして寝ろ

 おれの書きたいことはもうこれで全部だ。もう何もない。蛇足はだいたい出し切ったつもりだし、これ以上なんか書くのもダルいし、もう16000字も書いているので指の筋肉がキツイ。

 あとは、なんだ。年末だからなんか、部屋をきれいにして生姜湯とかココアを飲んであったかくしろ。風邪引くとゲームするのがしんどくなるからな。インフルエンザとかコロナウィルスにも用心しろ。交通量も激しくなるから事故にも気をつけろよ。

 布団ちゃんとかけて寝ろ。それだけだ。





SEE YOU SPACE COWBOY...