Hidizs AP80シリーズについての雑記帳
かれこれAP80から始まりAP80PROに乗り継いでいるので今更ながらAP80についてチョボチョボと書く。本当は3年前くらいに書いたほうが良かった記事なのだが…
これからAP80を使い始める人の役に立ったり立たなかったりするといいなと思いながら、気づいたことや諸々について書いておく。
もくじ
AP80って何?
中国の一大工業都市、東莞にあるオーディオメーカーHidizs(ヒディス)が作った小型オーディオプレイヤー。
搭載しているOSは同業他社が開発したLinuxベースのHiByOSをカスタムしたものではあるが、ESS製DACを搭載しておりハイレゾ規格はもちろんDSDデコードに対応するなど堅実なつくりになっているのが特徴。FMラジオ機能や歩数計や電子書籍リーダー機能までもが付いているあたりやや謎だが、実際に使っていて再生機能自体はまっとうでいわゆる"中華製"という不安はあまりない、手軽で便利なプレイヤーである。
モデルについて
AP80には今のところ一番最初のノーマルのもの、AP80PRO、AP80PRO-Xの3モデルがある。
AP80PRO
ノーマルのAP80にDACを一枚追加し、2.5mmバランス接続時に左右の出力それぞれ一枚ずつDACを割り当てられるモデル。それによってバランス接続した際クロストークが低減し少しゲインを稼ぎやすいという利点があるが、内部のOSやシステム、DACの型番は同じなので3.5mmの通常ミニステレオ端子を使っていたりブルートゥース機器を使うなら特にAP80と変わらない。まあ正直、「好き者が喜ぶ機能が追加されたが普通に使っているかぎりはAP80と同じもの」と考えて良い。
自動車にたとえるなら標準でAT仕様なのをマニュアルトランスミッションにしたというような存在で、アップグレード版というよりはマイナーチェンジと言ったほうが正確かもしれない。ケーブルとイヤホンジャックを換装してこだわるような趣味人向け。
AP80PRO-X
AP80PROのDACチップを上のグレードのものに替え、4.4mmバランス接続に対応したもの。中国ではすでに発売されているが、日本ではまだ大々的には流通していない。
音作りをつかさどるDACチップが上位のものに代わっているため、これは単純に上位版とかフラッグシップモデルと言ってよいと思う。バランス接続も最近は4.4mmジャックが押せ押せムードになってきたので、それを採用したのは妥当なところだ。
AP80を買うにあたって
なるほどわかった!買う!
となった場合に忘れずに買っておきたいのがマイクロSDカードだ。ECサイトの商品ページなどにも書かれているがAP80シリーズに本体メモリは無い。かならず準備しておこう。
ちなみにマイクロSDの容量ってどんなもんなん?
個人的な感覚でこんなもんという程度を書いておく。
64GB
コーデックやビットレートに特にこだわりがない、というか「ビッ……何だそれは!!」と思うのであればこのくらいでもいい。MP3形式で音楽を聞くならこれでかなり入る。128GB
「基本はMP3で聴くけど好きな曲なんかはFLACで聴きたい」というような人向け。おれもこれを入れており、今確認したらざっくり6900曲くらい入ってたので相当容量に関してズボラな人間でもほとんど曲を消すこともなく使っていける。いや自分で言っててなんだけど6900曲は多いからさすがに消したほうが良い。お値段的にもまあまあこの程度が妥当だろう。256GB
すべての曲をFLACやDSDで聞かないと気が済まない人、もしくはおれを越えるスーパーズボラ人ゴッドならこれでもいい。曲を入れすぎて目当てのアルバムを探しにくい以外の理由でまず曲を消すことはないだろう。512GB
ほんとうか?本当に音楽ファイルを入れるだけのために買うのか?エッチな動画とかこっそり入れるためじゃないだろうな?
ちょっとしたストレージ機器並みの容量になってくるのでまともな使い方であればさすがにこんなに要らない。ただ、NASのように「音源をパソコンの中に残しておくと容量を圧迫するからぜんぶデータをSDの中に入れてあとは消したい」というような人が使うのであれば選択肢には入ると思う。
本体に日本語説明書ついてなくない?
ほらよ!!!!
日本輸入代理店である飯田ピアノさんによる和訳説明書があるぞ。ちなみにファームウェアバージョンアップのためのパッチデータもある
ちなみにモノ自体は海外も日本も同じなので、パッチデータはHidizsの公式サイトからダウンロードしてもいい。
曲の入れ方から再生するところまでの流れを知りたいんじゃが
マイコンピュータ(死語)からAP80のマイクロSDのなか開いて適当なフォルダ作ってドラッグ・アンド・ドロップでもすれば良いんじゃないすかね。あとは忘れずにスキャンしとけば曲のメタデータから振り分けしてくれるのでそのまま聴くだけ。
音楽の管理ソフトを使ってる人は、同じく適当にフォルダ作ったあとにソフトからそのディレクトリ下に転送するように設定すればいいよ
自環境の場合
おれの場合は外付けハードディスクに音楽を保存していて、そこからMusic Beeで管理しています。転送もMusic Beeで済ませてるので楽。
Music Beeがなんなのかとか基本的な使い方はこちらのブログさんにマルナゲさせていただこう。あとは使い方でググって欲しい。
転送方法、というか同期の方法。
ちなみにおれのように「同期」というワードがappleっぽくてなんだか知らないがいけすかねえ!という人は、途中までの手順は他ブログさんを参考にして"同期"はせず、左カラムのアルバムから"送る"コマンドを選べば良い。
ただし、初期状態だと一度ファイル形式を変換してから機器にデータを送るため、そのまんま送りたいなら"オンザフライ変換"のチェックボックスを外しておくと良い。
自動で同期する設定を切りたいなら上の赤丸のチェックを外しておく。また、音楽を送るときに勝手に変換しないようにするには下の赤丸のチェックを外す。
こんなところですかね。あとはまあ必要に応じて追記したりします。かしこ。
<了>