12garage

主にゲームと映画についての雑記。

時間がないおまえは再びインディーズゲームでセンスオブワンダーの雷に打たれろ

 よくきたな。おれは逆噴射エイク郎だ。おれは毎日葉挿しした多肉植物をながめているが、秋の日しょう時間の関係で二週間経っても一向に芽が出る気配がない。すこし悲しい。

 スミノフをちびちびやりながら本家にして勝手に師と仰いでいるミスターSOICHIROが更新したDestiny2エントリを読みおわったところにちょうどおまえがきたので、以前からスットクしていたゲームの話をしようとおもう。

 おれはもっとコンスタトンに日々ゲームとかなんかおもしろいやつのことをかんがえて記事を書いたりしていたいが、日本という国はポリテカリーにうるさい自称先進国のくせに労働時間がファックでありサブロク協定ギリギリまで残業は当たり前、場合によっては違法サビ残までさせて当然とかいうブルシットがまかり通っており、「おれはそんなことよりゲームをしたいからおまえたちのボランテアに付き合うつまりはない」とかいうと即座にムラハチにされる。いまは正直者がバカを見る時代であり、そんなタルサドゥームの牛耳る世界でのし上がるくらいならいっそアナ0キストでいい。つまり蛮人コナンだ。「ウォーーッッッ!!!!!!健康的で文化的な最低限度の生活を営む権利ーーッ!!!!!!」おれは交差点でヒューマニティを失う人間社会と文明に向けてシャウトした。さいわい休出の朝は通行人がいなかった。


 話を戻す。以前steamで安く買えるゲームの話をした。そのころのおれも確かに逆噴射ではあったが、バンデラスの幼虫であったため金がかからないというファクターに絞って紹介した。だが完全にバンデラスの成虫となった今はどちらかというと金はあるが時間がない。そこで、おれはおれ同様に時間がないおまえたちを想定し、「全体が短い」もしくは「ワンゲームの区切りがある」をテーマにタイトルを選出し、レビュ0をすることにする。



Katana ZERO

対応プラットフォーム:Steam,ニンテンドーswitch


 正直これに関しては一本単品の記事を書きたかったところだが、先に触れた通りおれはメキシコからメキシコへ飛び回る多忙な生活をしているのでここでの紹介とする。

 このゲームの主人公は記憶をなくした殺し屋サムライで、不眠と悪夢と夜通しクソみたいなダンスミュージックをかけて騒ぐうるさい隣人の三連コンボにさいなまれているタクシードライバーみたいなやつだ。なぜか時間を遅滞化させるとんでもない特殊能力を持っていたりするのだが、自分の過去についてわかる持ち物がふるびた勲章くらいしかないので、兵士だったこと以外なにもわからないままあやしいモヤシ野郎から回された依頼をこなしている。わからないといえば近年の大学生たちは自分探しと称してヨーロッパとかニュヨークとかに行き、エッグマフィンを食ってだいたい何かを悟ったヒッピーじみた顔で帰ってくる。これはマフィンについているツブツブの粉に幻覚作用があるからではないかとおれはにらんでいるが、本当のことはわからない。主人公もなんか精神安定剤みたいな注射とかされるし、おそらくこれにもマフィンのツブツブが入っているのだろう。

 ネオ・ノワールと自称するとおり、このゲームのストーリーはハードボイルドで、良い。Hotline miamiのように幻想的で、謎と血に満ちている。しかもそれほど長くないので、ほどほどの時間で名作を摂取できる。ゲームシステムと世界観設定がピッタリ噛み合っており、音楽もいかしたシンセウェ0ブで中毒性がある。そしてプレイしたあとおれは二週間くらい全身が感情になった。体中がエモの漬物になった。おまえたちの楽しみをスポイルする必要はないので詳しくは触れない。男女問わず、推しのことになると「無理・・・・・・とうとい・・・・・・・・・」しか言えなくなるやつにはおすすめできる。
 ただ、死にゲーであり若干なん易度が高い。これはしんのおとこのゲームであるため、おれやバンデラスたちにとってはやりこみがいがあるストイックさとして評価できるが、あまりアクションゲームが得意でないブシェーミは詰んでしまう部分もあるかもしれない。投てき物とドッジロールがポイントになる。PRACTICE・・・練習がだいじだ。そしてあまたの死を乗り越えたおまえは・・・・EMOTION・・・・・・・きっと体が感情になるだろう。


Slay the spire

対応プラットフォーム:Steam,ニンテンドーswitch,PS4

 PVではやや面白さが伝わりづらいが、非常によく練り上げられたローグライク・カードデッキRPGだ。

 ローグライクというと事情通ぶったやつらがすぐローグの系譜とかその定義とかについて語り始めようとするが、いまはその話はいい。そんなことよりおまえはアイアンクラッドの剣の先っちょがなんか尖っていることについて考えろ。おれはこのゲームを起動するたびにあれが気になって仕方がない。
 プレイヤーは順次開放されるキャラクターから一体をえらび、カードを駆使してなんかイモムシとかよくわからんコソ泥をボコボコに殴打して塔を登っていくことになる。最初に使えるキャラクターはアイアンクラッドといい、悪魔と契約したせいで全身の血がつねに超高温で燃えているというとんでもないメキシコせんしだ。血が燃えているせいで戦闘後に体力が回復するという特性を持つ(おそらく、傷口がやきふさがれているのだろう)。贅沢言うな!おまえはレア!私はミディアム!

 基本的なシステムとしては、プレイヤーは山札からカードを引き、手札をつくり、そこから敵に攻撃したりデバフをかけたり防御したりを選択する。そしておまえたちもなんとなく予想するとおり1ターンにつかえるカードはエナジーというリソースに縛られているので、無駄なく使ったりコストを下げるカードでインチキするなりしていちばんよい行動を模索することになる。
 戦闘後の報しゅうや、みちばたで出くわす商人からカードを入手できるので、いかに効率よく敵を殴り倒せるか考えてデッキをこう築していく。戦ってるときに山札がゼロになると捨札がシャッフルされて戻ってくるので、あえていらないカードをデッキから外して強いカードだけの回転率をあげるということもできたりとこれがなかなかハマってくる。ちなみにこのゲームでは好みのカードを引けるかにリアルマネーは絡んでこないので、大量のパックを買って出ないキーカードにイライラしながら不要カードをダストにしたりする必要はない。

 じつはこうゆうデッキこう築型のRPGというのはテーブルトークのものを含めて昔からけっこうあるのだが、slay the spireはそのなかでも比較的とっつきやすくあまり無駄な要素はないというシンプルさが魅力だ。頭は使うが反射神経はいらず、疲れて帰ってきた日にも触りやすくそれなりにガッツリとゲームやった気分になれるし、適当なところで中断もできる。いろんなゲーム機で遊ぶことができるので、ほかの大型タイトルをアップデートしてるときの暇つぶしなんかにもいいだろう。



wizard of legend

対応プラットフォーム:Steam,ニンテンドーswitch,PS4,Xbox One

 これもまたローグライクのタイトルだ。ローグライクは区切りがあるので、時間がないやつにやさしい。

 おまえたちは魔法使いというとそうやってすぐ青ビョウタンのうらなり野郎を思い浮かべるだろうが、黒い指ぬきグローブのやつ、自分の目とか全身の皮とかを生贄に殺意バリバリの禁術を使ったりするやつなどがおり、歴史によってタルサドゥームのようなへんな髪型した腰抜けだけではないことがしょうめいされている。
 このゲームの魔法使いたちも同じく、三人のおじさんもかくやというほどのすばやさを誇っており、ひたすら呪文をブツブツつぶやいてたまに座標をまちがいパーティを石の中に埋める軟弱やろうとは次元が違うことがわかるだろう。こいつらはとにかくはやく、四六時中敵の攻撃を避けていないと気がすまないタチで、敵が当たらない攻撃にイライラしたところに威力の高い魔法をバコバコ撃ち込むというスリル狂みたいな人生を送っている。驚くべきことにゲームの世界観せっていが「魔法使いたちの試験」なので、こんな世紀末みたいなおそろしいライフスタイルしてるやつがみんなただの受験生だということだ。魔法使いというやつはそうやってすぐ修羅の道を歩んだりセンの古城でつかまってたり腐乱した屍肉まみれの檻に閉じ込められてたりするので、ほんとうはなぞの奴隷バーをウンウン押していたコナンとそうかわらないかもしれない。

 プレイヤーはいくつかの魔法から装備するものを選び、敵の攻撃をかいくぐりながら試練を乗り越え、ステージを進んでいく。魔法使いの試験のなかではなんか商人がいたり、見るからにヤバそうな呪いの魔法を売ったりするやつがなぜか紛れ込んでいる。アクションだけでなく必要に応じて魔法を取り替える戦略の楽しみがありよい。
 また、やられてもローグライクらしく周回アンロックがあるので、より自分の好みに合った魔法を解除して装備していったりすることができる。ちなみに魔法はプレイヤーコミュニティのアイデアを採用したものもあり、かなりクセの強いものや扱いやすいものなどさまざまだ。
 このゲームも対応プラットフォームが多いので、わりとおすすめしておく。
 


Brigador

対応プラットフォーム:Steam

 偉大なる指導者は死んだ。

 みてわかるだろうが、このゲームはやたら濃い。レトロというかもはや80~90年代の海外ゲ0ムをそのままタイムワープさせてきてしまったかのようなグラフィッコ、ガションガションと歩き回るメック、ただのおっさん臭ただようパイロットなど見るだけで人間を胃もたれさせるビジュアルの暴力をほこる。

 しかし、ここでおまえはあることに気づく。これもまた、ほんとうのゲームだったのではないか?ゲーム屋に行き中古のワゴンにスーファミの国産タイトルが並んでいたなか、なんかサイボーグ化したマッチョの外人が描かれたラベルのカセットがずっと売れ残って混じっているのをなんとなく眺めていたあの日が・・・・おまえにもあったはずだ。あのころにネットはなかった。ゲームの情報はコロコロとかボンボンとかサンデーとかファミコン通信とかしかなかった。そこでおれたちはアテになるのかならないのか微妙なゲームレビューを読み・・・・クレヴァーにゲームを買っていた。心のなかではちょっとエッチなお姉さんの描かれたやつや色調の暗いバックにアルファベットがかかれたやつが気になっていたのに、おこづかいの少なさを理由に本心をかくして安全牌をえらび・・・・えらびつづけ・・・・・おまえは牙を抜かれた安全な大人になってしまった。あの日見たあの外人の脂っこいギトギトのパケ絵を心のどこかに置き続けたまま、ゲーム屋さんはチェーン店を残して数を減らしていき、いつの間にかおまえがロックマン桃鉄を買ったりゲームボ0イを初めて手に入れたあの店はない。

 思い出せ。これだ。これこそがおまえがあの日チラチラ見ていたあれだ。「いや・・・ほしくないけど・・・・だれが買うかは気になる・・・・・」と思っていたあれこそがBrigadorだ。ゲーム屋はたしかになくなっていったがおまえは成長し、ロボットやメックを知り、斜め上から見下ろすスタイルのゲームのことをクォータービューと呼ぶようになり・・・・・時を越えていつしか、どうにも気になっていたあれを買う人間にお前がなった。そう、あれを買うような人間はおれやおまえのようなバンデラスだったのだ。

 話を戻す。BrigadorはクォータービューのアクションSTGで、ゲーム中に指示された目標を達成しながら街をぶっこわすタイトルだ。敵を倒し、街に榴弾をぶちこみ、金を稼ぐ。やること自体はシンプルといえる。
 しかし濃い。もうなんか世界観が濃い。作中では雇い主や情ほう屋から登場メカの解説や資料を買えるのだが、そもそも「ソロ・ノブリという独さい国家が牛耳る惑星で、指導者が死んだ機会につけ込んで私欲10割の連中が民主主義者のフリをして解放という名の侵略に来ている」というメインストーリー自体がまずめんつゆクラスに濃い。ちなみに説明しわすれたが、その私欲10割の連中に故郷を売り払って破壊の限りを尽くしている傭兵がプレイヤーキャラだ。情け容しゃなく迫撃砲を叩き込んだりして土地の権利者ごと瓦礫まみれにすると破壊ボーナスがつき手当が多くもらえるので、おまえの地元を更地にすればするほど金が貯まる。思い出のゲーム屋さんがなくなるどころの騒ぎではない。

 このままではBrigadorが鉛玉をふるさと納税する世紀末地上げ屋ゲーだと誤解されてしまうので補そくしておくが、フリーランスモードでは武器や使用メックを解除して自分の好みのスタイルで攻りゃくしたり、メインストーリーにあたるキャンペ0ンモードでも用意されたマシンから選んで出撃できるロボゲーならではのロードアウト要素が楽しめる。
 ワンミッションごとに区切りがあるのでほどほどにやめ時を見つけやすく、それでいてどこか懐かしいきもちになる・・・・・そんなしんのおとこのゲームだ。どうか汝の足が土を見つけんことを。


Risk of Rain 2

対応プラットフォーム:Steam,ニンテンドーswitch,PS4,Xbox One


 時間がないやつに向けて記事を書くと言ったな。あれは嘘だ。

 タイトルに2とついているが、べつにRisk of Rain自体そんなにストーリーがないゲームなので気にしなくていい。前作はしんのおとこが遊ぶ2Dアクションだったが、いきなりDが増えて3Dになっただけでほんしつ的にはかわらない。
 Risk of Rainシリーズは、メキシコに放り出されたバンデラスの物語だ。前作Risk of Rainではコンタクト・ライトという貨物うちゅう船に乗っていたバンデラスが、未開の星の横を通るときになんか攻撃され、やむなく一人用脱出ポッドで不時着してみたら凶暴な原生生物がウヨウヨしているさいあくのクソ星だった・・・・という筋書きで、バンデラスたちは生きるために貨物船の積荷をかき集め、自身を強化したたかっていた。2はそのメキシコ惑星にコンタクト・ライトを探しに来た調査団という設定だが、まあやることはだいたい同じだ。
 コンタクト・ライトに積まれていた貨物はどう考えてもイカれたアーティファクトだらけで、たぶんプリピャチのZONEにでもころがっていたほうが違和感のないものばかりだ。手に入れるとなぜか通常攻撃に出血DoTをついかする錆びた包丁(ぜったい過去に刃傷沙汰の前科があるはずだ)、どこから出てるんだかわからない電撃を攻撃ヒット時にまわりの敵に連鎖させるウクレレ、スキルCTを短縮するエイリアンの生首など、どうしてこうなった的なアイテムを収集することでプレイヤーはモリモリ人間をやめていく。こんなものを運んでいる貨物船には乗りたくない。

 しかし一方で、時間経過によって敵がどんどん強くなって難易度が上がるという独特なMEXICOシステムがあるため、のんきにオーパーツをさがしてほっつき歩いているとダニー・トレホに刺されてしぬ。そしておまえは自分がこしぬけだったと学ぶ。またクソ星に降り立つ。キアヌに撃たれてしぬ。動きを最適化する・・・・しぬ。必要なアイテムを判断できるようになり、生き延び、たたかい、しぬ。そのうちだんだんおまえは強くなり・・・・アホほどアイテムをスタックし・・・・・息するようにクリティカッルを出すようになり・・・・・・バンデラスになる。そういうゲームだ。



 ワンゲーム自体はそこまで長くないが、やられて学んでくりかえすトライが楽しすぎるため、次第に長く生存できるようになり気がついたら朝になっていたというような時間泥棒ゲ0ムであることは否めない。時間がないやつでも楽しめるものの、ほんとうに時間がなさすぎて他にやることがありすぎるやつにはおすすめできない。テキーラでもあおりながら休日にあそべ。



 いじょうだ。

 Enter of GungeonやDEAD CELLSなどもっと挙げたいところではあるが、これでおれが遊んでいておもしろかったゲームの紹介を終わる。このなかにビビッときたものがあればやってみるのもいいだろう。

 しかしいちおう言っておくが、自分にもっとも合うゲームは誰にもしょうかいされていないかもしれないということだ。これはいつの時代でもそうだ。ファミ通のなんかどこまで遊んでいるかあやしいクロスレビューとかがあったように、今ではいかがでしたかブログとPV目当てのあくしつ炎上サイトがたむろしており、ゆだんできない。ゲームえらびは、依然としておまえのセンスというGUNと財布を狙うデベロパッーがにらみ合うMEXICOだ。だれもあてにするな。おれもあてにするな。
 わすれるな・・・・おまえのゲーマー人生をけっていするのは、おまえ自身にほかならないということを・・・・・・・・・。


(逆噴射エイク郎)